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リサーチトピックス  第11回「こんなご時世でも「できるリサーチ」」

2020/03/13

株式会社ジャパン・マーケティング・エージェンシー
企画部 マネージャー 牛堂雅文

新型コロナウィルスの影響で、感染防止のため「できないこと」が増えてしまいました。
しかし、この時世だからこそ世の中・消費者の意識・行動は変化しており、そこを探るためにもどんなマーケティングリサーチができるのか、順を追って見ていきましょう。



【1】web定量調査・会場調査
【2】オンラインインタビュー
【3】MROC(エムロック)
【4】海外調査



【1】web定量調査・会場調査


言わずもがなの当然の話として、「web定量調査」では直接会うことがありませんので、新型コロナウィルス対策も完璧です。店舗の棚を再現した「webシェルフといった手法もありますので、CLTの簡易版といった調査も可能となっています。
「こういったことはできるのか?」など疑問点がございましたら、ご相談ください。

「会場調査」も、海外渡航歴/体温の確認・手指消毒など対策ができる程度の少人数で実施可能なものは、クライアント様のご理解を得られたケースで実施しています。
または、ご家庭でお使い頂くHUTへの切り替えなど、適宜ご相談下さい。


【2】オンラインインタビュー


では、直接お会いすることが多い「定性調査」はどうすべきでしょうか。

定性調査では、実用化されてからの期間も長く、既に定評ある「オンラインインタビュー」が適しています。以前はPCでの実施が主流であり、「対象者によっては実施できない」と言われていましたが、スマートフォンの普及が状況を変えました。
スマートフォンは保有率は8割程度と言われ、PCも含めればほとんどの方をカバーしていると言えます。

現在のスマートフォンは古いPCの能力を既に超えており、スマートフォンの動画は画像も音声も非常にクリアーです。また、スマートフォンは家の中を自由に動き回って頂くにも便利であり、「○○を見せて下さい。」といったお願いもしやすくなっています。

スマートフォンは取り回しが良く、製品の使用シーンや、日常の様子を見せて頂くにも適しています。「そんな使い方をしていたのか…想定と違う!」そういったお声をよく頂きます。

弊社でもオンラインインタビューの実施は年々増えており、実施した感触としては、会場にお越しいただくより対象者の方がリラックスした状態でインタビューにご参加頂けるようで、普段に近い素顔の対象者に近づける感覚があります。

この機会にぜひご検討ください。


【3】MROC(エムロック)


定性調査的でも、定量調査的でもあるMROC(エムロック)ですが、この手法もオンラインで完結可能です。

調査専用のコミュニティ上で、2週間〜などの長期間に渡り、色々なお題についてオンラインで議論・投票などを行います。長期間にわたり消費者の生活を垣間見れることと、リアルのインタビューでは出てきにくい、「内省のステップ」経た回答が得られる点が特徴といえます。

「顔を見せないからこそ話せるテーマ」もあり、手法を適宜使い分けることで好結果をもたらせますので、同じオンラインでもまた違った良さがあると感じさせる手法です。


【4】海外調査「オンラインインタビュー」「デスクリサーチ」など


海外に渡航する海外調査もありますが、今回ご紹介するのは「日本国内からできる手法」です。

当たり前の話として、「web定量調査」は海外でも普通にご協力頂ける手法となっています。そして、先ほどの「オンラインインタビュー」も、同時通訳にするか、逐次通訳にするか…などの選択はありますが、海外でも可能な手法となっています。

日本に居ながらにして海外でのインタビューを進めることが可能であり、きちんと仮説を立ててweb定量調査でアンケートを作成するに至っていない場合にも、「オンラインインタビュー」は重宝します。


そして、弊社からあまりご案内してこなかった手法として「デスクリサーチ」あります。デスクリサーチは、公的機関や報道機関による資料や、SNS上の情報、現地の生活者の意識を調べてご報告するものであり、その国や文化への理解がまだ浅い状態の時にぜひ実施したい手法です。

弊社でも、アジアや欧州など各国で実績があり、web全盛の今の時代であっても英語で調べても出てこない「現地語でしか分からない情報」もあり、そのあたりのノウハウも重要な手法と言えます。

日本から見える部分はステレオタイプであるなど偏っていることもあり、そういったものから脱却する為にもご活用ください。「ドバイの人はみんな金持ち」…それはまさしくステレオタイプです。


●総じて


新型コロナウィルスの影響が収まらない今でも出来ることはあり、むしろ消費者の意識がここでターニングポイントを迎えるのであれば、それを知ることで、次のアクションも実施しやすくなります。

弊社では、消費者意識・行動を探り、次の一手を早めに打つためにご支援できれば…と考えております。


2020/03/13

category:リサーチトピックス