株式会社ジャパン・マーケティング・エージェンシー
企画部 ディレクター 牛堂雅文
昨今、「ビッグデータ」という概念が注目されています。これはIT技術の進歩などにより、大量の、多様な、リアルタイム性のあるデータが利用可能になってきており、ビジネスでの活用が模索されているためです。
よく投げかけられるマーケティング・リサーチに対する批判として、「アンケートやインタビューで得た対象者の回答は信用できるのか?」という問題があります。
故に意識ではなく、行動に注目せよ…」
一方、購買履歴データなどを扱っている方からは、「いつ、何が、どれだけ売れたかはよく分かるが、理由が分からない」…というお話もお聞きします。実際にそこを解き明かすために「意識」に焦点を当てたインタビュー調査が行われることもしばしばあります。
「間違った操作をする」、「ボタンなどの上をクリックせずにマウスのポインタが通過する」、「合理的とは考えにくい無駄の多い操作をする」…など、そういったシーンにも出くわします。
ここで話を整理するために、8月28日のJMRX勉強会ご講演の中でマイクロアド社:中川斉氏がご紹介された、ヤンケロビッチ博士の概念をお借りします。
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(2)価値観(Value)
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(3)ライフスタイル(Criteria)
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(4)趣味嗜好(Taste)
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(5)行動(Manifestation)
要は、「主に行動を捉えているならば、意識からもアプローチする」、「主に意識を捉えているならば、行動からもアプローチする」という、補正、補完が重要であり、【片側からでは見えていない部分があるのではないか?】と現状を疑う姿勢が求められているものと考えています。
卑近な例で言うと「なりたい自分」と「実際の自分」には往々にしてギャップがあるものです。人は、ストレートパーマ、ハイヒール、ブランドもの…などギャップを埋めてくれるアイテムには、財布のひもをゆるめがちです。