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リサーチャーのつぶやき 第43回「FGIって何?DGIって何?」

2015/02/12

タグ:吉田 聖美 グループインタビュー ディテールドグループインタビュー

株式会社ジャパン・マーケティング・エージェンシー
定性調査部 シニア・ディレクター インタビュアー 吉田 聖美

私がJMAに入社して干支が一回りした。転職時0歳だった息子が小学校を卒業する。…と時の流れを感じる中、私の机の引き出しには入社時にもらった「グループインタビューについて」というバイブルがある。

A4用紙に12枚。ワード(ワープロ?)で文字だけが記載されているその文書の日付は1994年。短い文書だが、一つ一つの言葉がシンプルに「グループインタビューについて」を語っている。

その中に「グループインタビューのタイプ」という記載があった。そこにはグループインタビューのタイプとして、<ディテールドグループインタビュー><フォーカスグループインタビュー>の2つが述べられている。
(※「ディテールドグループインタビュー」は創業時から定性調査を実施する弊社独自の考え方とも捉えられ、一般的にはこの表現はなされていないかもしれない。)

<ディテールドグループインタビュー>
 略称はDGI。
 ●実施上のメリットを重視した場合よく使われる
 ●どちらかというと定量調査よりのもの
 ●人数は増えても良い
 と紹介されている。

その他、グループダイナミクスの形成の度合いが少ないため、個人の分析をするケースもある、インタビューフローは構成的で調査項目が多い(=質問が多い、対象者の発言が多い)といった特徴が書かれている。意識中心になりがちで自分の気付かなったことに気づくまでにはならないため、仮説検証はできるが、仮説発見は難しいとの記載も見られる。


<フォーカスグループインタビュー>
  略称はFGI。
  ●話題を提供し、そこに焦点を当てて話を聞く。
  ●1グループ5~6人が適当
  ●集団が分析の対象で6人を1人の人間として見る
 と紹介されている。

ディテールドインタビューと比べるとインタビューフローが非構成的で対象者の反応を見て、司会が新しい仮説を作って聞いて行く。対象者が気づいていなかった部分を気づかせることができ、多少無意識の領域に踏み込むため、仮説発見にも向いている。

上記の記述を見ると、普段行っているグループインタビューは「DGI」のウェイトが多い気がする。そういえば、私が所属する弊社定性調査部は数年前まで「DGI室」という名称であった。

モデレーターが臨機応変に質問を変えていく場面もあるという意味では「FGI」の要素がそこに加わる感じだろうか。

最近は単なる商品評価だけでなく、ペルソナに繋がるようなターゲット像を確認したい、などの個人を分析する視点も多く、よりDGI寄りになっている気がする。

DGIとFGI、どちらもグループインタビューであり、同じフィールドで語られることが多いが、こうやって並べてみると性質が異なるものであり、同じように語ることは難しい。

このジョブで自分に求められていること、ふさわしいものがDGIなのかFGIなのかを区分し、それぞれの良さを活かしきることが必要なのではないかと考えている。

今回引用した文書を私が大事に保管しているのは、書かれている内容がベーシックでいつ見ても自分を顧みるきっかけをくれるということもあるが、それ以上に、諸先輩方が創り上げてきた知見を感じられ、気持ちが引き締まる思いがするからだと思う。

歴史がある、という客観的な事実があるだけでなく、頑張ってきた証を感じられる、ということは大きい。商品の背景にある物語、誕生秘話を知ると応援したい気持ちになるのも同じ気持ちなのだろうか。

過去の知見を参考にしつつ、今度は自分が頑張ることで、自分なりの答えを見つけ、継承していくことをしていきたいと思っている。

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