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シニアリサーチャーの“Re Work” 第4回『センテナリアン(百歳長寿者)への道』

2018/01/09

タグ:平均寿命 澁野 一彦 センテナリアン 健康寿命

株式会社ジャパン・マーケティング・エージェンシー
取締役フェロー 澁野 一彦

志し、未来へつなぐ!
JMAは今年で創業50周年を迎えます。
皆様への感謝の気持ちを忘れず、志し新たに 未来へバトンを引き継いでまいります。


◆人生100年時代を生きる
日本人の平均寿命が伸び続けている。昨年7月に厚労省が発表した2016年の日本人の平均寿命は、女性が87.14歳、男性が80.98歳となり、過去最高を更新している。

「インスタ映え」「忖度」とともに、「人生100年時代が昨年度の流行語大賞にノミネートされ話題になったが、1世紀を生きるセンテナリアン(百歳長寿者)は、昨年9月時点で67,824人で、こちらも過去最多を更新。

その大半は女性で、100歳以上長寿者の87.9%を占めており、女性の生命力の強さを改めて実感する。こうした中で「健康寿命」という平均寿命と違った指標が今注目を集めている。

いつまでも元気で長生きしたい。それは誰もの願い。日本は平均寿命が世界トップレベルの長寿大国だが、長生きであっても認知症や寝たきりなど日常生活に支障のある人も含まれている。
「健康寿命」は、生活に支障なく過ごせる期間の平均を示している。この「健康寿命」は、3年に1回実施される厚労省の『国民生活基礎調査』で、「健康上の問題で日常生活に影響がない」と答えた人の割合から算出している。
2016年の日本人の「健康寿命」は 男性が71.19歳、女性が74.21歳であった。


■平均寿命と健康寿命(2016年)
センテナリアン(百歳長寿者)への道 平均寿命と健康寿命(2016年).gif
※厚労省『国民生活基礎調査』より

平均寿命と健康寿命の間には、10年前後の開き(差)がある。この「不健康な期間」をいかに短縮していくかが重要だ。センテナリアン(百歳長寿者)を目指すには、長生きすることに加えて、健康寿命の延伸⇒生活の質、生き方が問われている。


年齢相応に生きる〜持病と付き合い、生活は自立して
前述の『国民生活基礎調査』では、65歳以上高齢者の8割が「日常生活を行う上でとりあえず健康を維持した生活をしている=“自立した生活を送っている”」と回答している。

一方で、65歳以上高齢者の半数近く(46.6%)が、健康状態について何らかの自覚症状を訴えており(有訴率)、病院の通院者率も65歳以上高齢者では69%にのぼる。(2016年同調査より)

また弊社「シニアライフ・センサス2017」では、55歳以上シニア層の約5割(49%)が「健康に自信がない」と答えている。このように、現代の高齢者は「長寿」という宝(願い)を手に入れたものの、老化はいやおうなく進み必ずしも全員が完全な健康体という訳ではないのである。

国立長寿医療研究センターの荒井秀典教授は、高齢者にとっての「健康」を次のように話す。

「生活習慣病などの慢性疾患があっても、要介護状態にならず、自由に外出でき、自立した生活を送れる状態と考えていいでしょう。若い世代は、健康で何の異常も見つからないことが健康の目安になりますが、高齢になると全く異常がないという人は極めてまれです。持病や不具合とうまくつきあいながら、生活の質を保つことが、高齢者にとっての健康の目安といえるでしょう」

同教授は、健康寿命の長い人の特徴として、身体面、精神面、社会性の3つの観点から解説している。

「身体面は、歩行速度がよい指標となります。米国の調査研究では歩行速度が速ければ速い程、長生きする傾向があるという結果が出ています。また精神面では、認知機能が落ちていないことや、うつ状態でないことが重要です。社会性では、仕事をしている、地域活動をしているなど、なんらかの社会的役割りがあることも関わってきます。
この三つのカテゴリーは、相互に影響し合っており、その上で「健康」が維持されているということがポイントです」
(朝日新聞「be LIFE」インタビューより)


高齢者にとっての健康とは、単に身体的健康ということではなく、「こころの平穏」と「社会とのつながり」も含めた総合的な健康である。逆に言えば、身体的に多少不具合あっても、心の持ちよう、社会との関わり方次第で自立した生活は可能になる。
長寿の時代、老いをある程度受け入れながら日常生活を送るという観点から、改めて健康と生き方を考えてみたい。


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参考資料
・2016年度厚労省『国民生活基礎調査
・朝日新聞 「be LIFE:長生き 健康に暮らしてこそ(2017)」



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